高次脳機能障害で悩んでおられる方へ

高次脳機能障害

高次脳機能障害とは、脳の機能の中でも「高次脳機能」と呼ばれる部分が上手く働かなくなることを指します。

人間の脳の働きは、「高次脳機能」と「低次脳機能」の2つに分かれます。

低次脳機能は、食べる・歩くなど、生き物として生きていくために必要不可欠な脳機能です。

対して、高次脳機能は、物事を記憶する力や考える力、その人の人格を形成するための脳機能です。

病気や交通事故が原因で脳にダメージが加わると、「高次脳機能」が正常に働かなくなることがあります。

これが、「高次脳機能障害」なのです。

人間は社会を構成して共同生活を営む生き物です。高次脳機能障害は、その人の日常生活に大きな影響を与えます。

その一方で、外見から障害があることがわかりづらく、後遺障害の等級認定がされにくいという問題もあります。

症状の出方や程度もその人によって異なるため、医師でも見逃してしまうことがあるくらいです。

当事務所では、交通事故をきっかけに高次脳機能障害のお悩みを持たれた方が適切な後遺障害認定を受けられるようサポートしております。

また、適切な賠償額受け取りのためのサポートも行っております。

高次脳機能障害の分類

高次脳機能障害は、「記憶力」「論理思考力」「感情を制御する力」「集中する力」などに支障が出るものです。

類型としては、

記憶障害

・注意障害

・遂行機能障害

・社会的行動障害

などに分けられます。それぞれについて、具体的な症状を踏まえながら説明します。

記憶障害

たった今見たり聞いたりしたことを忘れてしまったり、新しく得た情報を覚えていられなくなったりします。

具体的な症状としては、

・同じ話を何度も話す

・場所や日付がわからない

・人や物の名前が思い出せない

などがあります。

注意障害

理由もなく落ち着かずソワソワしたり、逆に物事に集中できずにぼーっとしたりします。

・ソワソワして落ち着かない

・集中できず簡単な作業を間違える

・同時に複数の作業ができない

・集中力が続かない

といった症状があげられます。

遂行機能障害

物事の段取りを考えて、作業を効率よく進めることができなくなります。具体的な指示を得ないと行動できなくなることもあります。

・作業を効率よく行えない

・優先順位を決められない

・計画を立てられない

といった症状があげられます。

社会的行動障害

感情をコントロールしたり、欲求を抑えたり、社会で生活するために必要な力に支障がでます。

症状の種類が多く、また程度にも大きな差があるのが特徴です。

・相手の感情を汲み取れない

・急に泣き出したり笑いだしたりする

・怒りやすくなり、暴言を言ったり暴力を振るったりする

・言動が子供っぽくなり、周囲の人に甘える

・融通が効かなくなる

といった症状があります。

その他の症状

失語症:話したい言葉が出てこない、読み書き/会話など言語を使用したコミュニケーションに支障が出る

失行症:毎日使っていたはずの道具の使い方がわからなくなる(例:歯ブラシの使い方がわからなくなる)

失認症:目は見えているのに、その形や色を認識できなくなる。知っているはずの人の顔を見ても誰か認識できない。

などの症状が起こることもあります。

交通事故に遭った後に、上記の症状が出た場合、高次脳機能障害である可能性があります。

専門知識のある医師へ相談するだけでなく、交通事故の解決実績の多い弁護士に相談されることもおすすめします。

高次脳機能障害は周囲から理解されづらい

高次脳機能障害は、障害の有無が外見からは判断が難しく、健常者の方と見分けがつきません。

よって、周囲の人から誤解されることが多く、「やる気がない」「変わった人」と言われてしまうこともあります。

その結果、本人や本人を支える家族に多大な精神的負担がのしかかるのです。

それに加えて、高次脳機能障害は、他の障害と症状がよく似ています。

特に発達障害や認知症などと共通点が多く、「交通事故が原因の後遺障害である」とは認められないケースもあります。

交通事故が原因であると認められないと、本人が受け取れるはずだった交通事故の示談金が大きく減ってしまう可能性があります。

高次脳機能障害が疑われる場合は、早めに交通事故の専門家に相談し、適切な対応をすることをおすすめします。

高次脳機能障害の後遺障害認定基準

後遺障害の等級認定は、申請者の症状の出方や重さによって、殆どの場合で第1級から第9級までに振り分けられます。

認められる等級の幅が広いため、損害賠償請求の際は、等級認定に注意しなくてはなりません。

高次脳機能障害が自賠責保険の後遺障害認定で認められるためのポイントには、

1 脳に損傷があること

2 認知障害や行動障害、人格の変化があること

3 交通事故と症状との間に因果関係があること

などがあります。

この3つのポイントを軸に、詳しい症状や事故当時の状況、事故前と事故後の本人の変化などを鑑みて後遺障害が認定されます。

特に、

・脳損傷を裏付ける、CTやMRIなどの頭部画像所見がある

・事故後にある一定程度の意識障害がある

といった事情があれば、スムーズに手続きを進められるでしょう。

高次脳機能障害でお悩みなら、実績ある弁護士へご相談ください

交通事故に遭われたご本人様、あるいはそのご家族の方で、「事故前と事故後で生活に変化が出た」と感じられた場合は、すぐに専門医へ相談するとともに、解決実績がある弁護士にご相談ください。

高次脳機能障害で後遺障害認定を受けられるかどうかで、受け取れる賠償額に大きな違いが生まれます。

しかし、上述しました通り、高次脳機能障害は後遺障害の認定が難しい障害です。

「交通事故の実績があります」という弁護士でも、難しい対応を迫られる分野なのです。

弁護士へ依頼される場合は、「交通事故の解決実績がある」だけでなく、「高次脳機能障害を取り扱ったことがある」「後遺障害認定についても深く理解している」弁護士を探すことをおすすめします。

当事務所では、実際に高次脳機能障害をお持ちの依頼者様からご相談を受け、解決した実績があります。

ご相談者様の症状の種類や程度、事故当時の状況などに合わせて適切な対応をいたしますので、ご安心ください。

交通事故のご相談は初回無料でお受けいたします。

どうぞお気軽にご相談ください。

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