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オートバイ(バイク)での交通事故

1 バイク事故の特徴(致死率)

2 バイク免許の種類

3 バイク事故の要因

4 バイク事故の過失割合

5 加算減算例

6 計算例


1 バイク事故の特徴(致死率)

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バイクは手軽な移動手段、趣味のライダーなどに広く利用されています。

 

その反面、バイクは自動車よりも危険であるというのは一般的に認知されるところです。自動車は四輪で対して、バイクは二輪走行であるため比較的バランスが悪く、事故を起こしやすいといえます。そして事故の際には、バイクはより生身に近いため、直接身体に衝撃を受けたり、道路に放り出されて後続車に轢かれたりといった危険な状況に陥りやすいのです。


 事故の際の致死率も自動車と比べて非常に高くなっています。実際に交通事故のデータを見てみましょう。

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※ データ引用

警察庁「交通事故発生状況」 http://www.npa.go.jp/toukei/koutuu48/toukei.htm

このデータを見るとここ3年で交通事故件数、死者・負傷者数は漸減の傾向にありますが、いまだ年間で4000人近い死者が出ています。自動二輪・原付の二輪車について自動車と比較してみると、死者数では自動車による事故によるものが1300人ほど、二輪車の合計で600~700人ほどと大きな差があります。これは事故数に占める自動車事故の割合が高いことから生じる差であると考えられます。

 これに対して、自動車事故、自動二輪車事故、原付事故における致死率(死傷者数における死者の割合)を見てみると、自動二輪車1,46% > 原付0,68% > 自動車0,32%(2016年)と二輪車における致死率が高くなっています。この傾向は2014年、2015年でも同様であり、このことから二輪車で事故が起こった場合には死亡事故となる確率が高いということがわかります。

 

2 バイク免許の種類

バイク(二輪車)の免許には、①原付、②普通二輪小型限定、③普通二輪、④大型二輪、⑤AT小型限定、⑥AT限定普通、⑦AT限定大型の七種類の免許があり、その概要は以下のとおりです。

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3 バイク事故の要因

バイクは二輪であり比較的安定性を欠きバランスを崩しやすいので、このことが単独事故の転倒が多く生じる要因となっています。バイクはスピードも出しやすく、天候や道路状況によりカーブが曲がりきれず転倒してしまうということが考えられます。このような単独事故の場合には、他人や他人の財物に被害が生じない限り、民法上の責任は問題となりません(交通違反があれば、行政罰の問題とはなります)。

 

交通事故で民法上の責任が問題となるのは多くは自動車とバイクの事故の場合です。自動車とバイクの間の事故に関しては、いくつかの大きな要因があるといわれています。

 

1つ目が自動車から見て、バイクは死角に入りやすいということです。バイクは比較的小型な車両のため、遮蔽物がある場合や、ミラーの死角にいる場合など自動車のドライバーから存在が隠れてしまいます。このような場合に自動車が急な路線変更してバイクとぶつかる接触事故を起こすケースがあります。

 

2つ目がバイクは無理なすりぬけをしやすいということです。自動車に比べ小型で小回りが利くのがバイクの強みですが、道路が混んでいるからと自動車の間をすり抜けて走るバイクも多く、接触事故のリスクが高まっています。

 

3つ目が自動車から見て、バイクが実際よりも遠く、遅く感じられるということです。バイクは車両が小さいため、自動車からバイクの距離やスピードがつかみにくいという特徴があります。実際の位置よりも遠く感じられたり、ゆっくり走っているように見えたりするので、自動車の右折時などに対向車線を走ってきたバイクとの事故が起こりやすいのです。

 

4つ目がバイクの制動距離は短いということです。つまり、バイクは自動車よりも短距離で停止することができるため、自動車とバイクが同じスピードで走っていてもブレーキを踏んでから停車するまでの時間・進行距離に差が出ます。先行するバイクが思ったよりも短い距離で止まるため、後続の自動車がバイクに追突してしまう要因となります。

 

5つ目がバイクの視界は狭いということです。ヘルメットをかぶると視界が制限され、特にフルフェイスヘルメットの場合には視界の制限が顕著です。自動車が横や後方から接近してもバイクのライダーが気づかない場合もあり、予期せぬ接触事故の起こる要因となります。

 

4 バイク事故の過失割合

(1)過失割合とは

民法上の不法行為(民法709条等)に当たる行為によって人に損害が生じた場合に問題となる責任の割合です。たとえば、自動車、バイク、通行人が交差点で接触事故を起こし、通行人に100万円の価額の損害が生じたとします。このような事故について各当事者の責任の割合を評価し、損害の公正な分担を図ろうとするものです。自動車:バイク:通行人、90:10:0というような評価がなされ、割合に応じた損害の分担が行われます。

 

具体的な過失割合については、事故当時の状況や各当事者の属性、行為の態様など諸般の事情を考慮して評価されます。この評価については判例、裁判例の蓄積を通じて一定のメルクマールができているため、具体的な事案については専門家に相談することをお勧めします。

 

一般論として、交通事故の過失割合を決定する際には弱者を保護するという理念が掲げられているため、事故において重大な損害を負う可能性が高い通行人、バイクのドライバーは自動車と比較して過失割合において有利な評価を受ける傾向にあります。そのことから自動車の過失割合について、自動車とバイクの事故では、自動車同士の事故よりも10%から30%程度は責任の割合が高くなる傾向があるとされています。

 

(2)典型的なバイク事故における過失割合

ア 信号機のある交差点での事故

(ア)直進車同士の事故

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この場合、車両の進行時の信号の状況によって、以下の表の過失割合が基本となります。同様の進行状況でも、バイクの責任が低く(過失割合が低く)評価されていることがわかります。

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(イ)直進車と右折車の事故

① 自動車右折、バイク直進

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バイクが直進し、自動車が右折した場合の過失割合です。

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②バイク右折、自動車直進

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バイクが右折し、自動車が直進した場合の過失割合です。

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イ 信号機のない交差点での事故

(ア)直進車同士の事故

①同じ幅員(道路の幅)の交差点

左図) バイク左方・自動車右方         右図) 自動車左方・バイク右方

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②道路に広狭のある交差点

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(イ)直進車と右折車の事故

対向車線における直進・右折の事故

左図)バイク直進、自動車右折         右図)バイク右折、自動車直進

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ウ 先行車、後行車の事故

(ア)先行車の左折

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(イ)追い越しの左折

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(ウ)追突

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5 加算減算例

上記4では、典型的事例における基本的な過失割合を記載しました。これに加えて、具体的な事故態様によっては過失割合の加算・減算が行われます。

 

加算減算の事由は様々であり、例えば交差点での事故ならば過失の有無・程度、走行速度、信号の状況、どのような交差点か等が問題となります。

 

例えば、信号のある交差点での事故では次のような修正要素があります。

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上の表から、加算減算の例を見てみましょう。

 

まずは、事例としては信号のある交差点でバイクが青信号を直進、自動車が赤信号を直進して事故を起こしたとします。この場合、基本の過失割合はバイク:自動車=0:100となり、自動車のみが責任を負うということになります。

 

次に、具体的事情を考慮して修正を加えます。バイクが前後左右の安全確認を怠り(「何らかの過失」に該当)、かつ酒酔い運転であった(「重過失」に該当)とします。何らかの過失+5、重過失+20の加算要素により、バイクの過失割合は0から25になります。

 

バイクのみにこれらの修正要素があれば、過失割合はバイク:自動車=25:75ということになります。バイクだけでなく自動車にも修正要素があれば、それも加減します。自動車にわき見運転があったとすると(「著しい過失」に該当)、バイクの過失がー10と減算されます。この場合には、過失割合は、バイク:自動車=15:85ということになります。

 

信号のある交差点の事例で「何らかの過失」とは、信号に従っている車両でも、前方左右に対する通常の安全確認をせず、または信号違反者の発見後容易に回避が可能であるのにこれを怠った場合などをいいます。「何らかの過失」については、「著しい過失」または「重過失」と重ねて問題となることがあります。

 

「著しい過失」は、車両事故一般において、わき見運転等の著しい前方不注意、著しいハンドル・ブレーキ操作不適切、携帯電話の使用や画面を見ながらの運転が例として挙げられます。「著しい過失」と「重大な過失」は択一的で、重ねて評価されることはありません。

 

「重大な過失」は、車両事故一般において、酒酔い運転、居眠り運転、無免許運転、

時速30km以上の速度違反、正常な運転が困難な状況での運転が例として挙げられます。


6 計算例

過失割合がわかったとして、実際の損害賠償でどのような責任分担となるか検討してみましょう。

 

ある事故で、被害者に治療費10万円、休業損害3か月90万円で合計100万円の損害が生じたとしましょう。この事故における過失割合が加害者:被害者=80:20であるとします。

 

被害者は20%については自身の責任となるので、加害者に対して100万円の損害賠償を請求した場合には、100万円×20%=20万円は自身で負担すべきとされ、80万円の限度でのみ請求が認められるということになります。

 

このように、過失割合によって、実際に賠償が受けられる額が大きく異なってくるので、過失割合は重大な法的問題となります。過失割合については、具体的な場面・状況、事故当事者の性質によっても検討事項が大きく異なるうえ、その評価も法的な見識が必要となります。上記の例はほんの一端ですので、参考程度にし、実際の事故の際には法律専門家に相談してみてください。

 

また、被害者と加害者が1対1であるような単純な場面では過失割合や責任分担の検討は比較的容易ですが、車両同士の事故に歩行者が巻き込まれた場合など複数当事者による事故の場合には複雑なものとなります。


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