後遺障害と等級

後遺障害にはその症状の程度に応じて14段階の等級が設定されており、等級が認定された場合には、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益等、それぞれの等級に対応した補償が支払われる仕組みとなっています。補償については、後遺障害の慰謝料に記載していますのでご確認ください。

後遺障害の等級については、自動車損害賠償保障法施行令別表に定められています。

別表第一 介護を要する場合(平成23年5月2日政令第116号)

等級 後遺障害
第1級 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
胸腹部臓器の機能に著しい傷害を残し、常に介護を要するもの
第2級 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、臨時介護を要するもの
胸腹部臓器の機能に著しい傷害を残し、臨時介護を要するもの

別表第一 介護を要する場合(平成23年5月2日政令第116号)

等級 後遺障害
第1級 両眼が失明したもの
咀嚼及び言語の機能を廃したもの
両上肢をひじ関節以上で失つたもの
両上肢の用を全廃したもの
両下肢をひざ関節以上で失つたもの
両下肢の用を全廃したもの
第2級 1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になつたもの
両眼の視力が0.02以下になつたもの
両上肢を手関節以上で失つたもの
両下肢を足関節以上で失つたもの
第3級 1眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になつたもの
咀嚼又は言語の機能を廃したもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
両手の手指の全部を失つたもの
第4級 両眼の視力が0.06以下になつたもの
咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
両耳の聴力を全く失つたもの
1上肢をひじ関節以上で失つたもの
1下肢をひざ関節以上で失つたもの
両手の手指の全部の用を廃したもの
両足をリスフラン関節以上で失つたもの
第5級
1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になつたもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
1上肢を手関節以上で失つたもの
1下肢を足関節以上で失つたもの
1上肢の用を全廃したもの
1下肢の用を全廃したもの
両足の足指の全部を失つたもの
第6級 両眼の視力が0.1以下になつたもの
咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が41センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
1手の5の手指又はおや指を含み4の手指を失つたもの
第7級 1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になつたもの
両耳の聴力が41センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
1手のおや指を含み3の手指を失つたもの又はおや指以外の4の手指を失つたもの
1手の5の手指又はおや指を含み4の手指の用を廃したもの
1足をリスフラン関節以上で失つたもの
1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
両足の足指の全部の用を廃したもの
外貌に著しい醜状を残すもの
13 両側の睾丸を失つたもの
第8級 1眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になつたもの
脊柱に運動障害を残すもの
1手のおや指を含み2の手指を失つたもの又はおや指以外の3の手指を失つたもの
1手のおや指を含み3の手指の用を廃したもの又はおや指以外の4の手指の用を廃したもの
1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
1上肢に偽関節を残すもの
1下肢に偽関節を残すもの
1足の足指の全部を失つたもの
第9級 両眼の視力が0.6以下になつたもの
1眼の視力が0.06以下になつたもの
両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
1耳の聴力を全く失つたもの
神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
1手のおや指又はおや指以外の2の手指を失つたもの
1手のおや指を含み2の手指の用を廃したもの又はおや指以外の3の手指の用を廃したもの
1足の第1の足指を含み2以上の足指を失つたもの
1足の足指の全部の用を廃したもの
外貌に相当程度の醜状を残すもの
生殖器に著しい障害を残すもの
第10級 1眼の視力が0.1以下になつたもの
正面を見た場合に複視の症状を残すもの
咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
1手のおや指又はおや指以外の2の手指の用を廃したもの
1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
1足の第1の足指又は他の4の足指を失つたもの
1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
第11級 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
1歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
1耳の聴力が41センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
脊柱に変形を残すもの
1手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの
1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
第12級 1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
1耳の耳殻の大部分を欠損したもの
鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
長管骨に変形を残すもの
1手のこ指を失つたもの
1手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
1足の第2の足指を失つたもの、第2の足指を含み2の足指を失つたもの又は第3の足指以下の3の足指を失つたもの
1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
局部に頑固な神経症状を残すもの
14 外貌に醜状を残すもの
第13級 1眼の視力が0.6以下になつたもの
正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
両眼のまぶたの1部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
1手のこ指の用を廃したもの
1手のおや指の指骨の1部を失つたもの
1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失つたもの
1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
第14級 1眼のまぶたの1部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
1手のおや指以外の手指の指骨の1部を失つたもの
1手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの
1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの
局部に神経症状を残すもの
備考
1 視力の測定は、万国式試視力表による。屈折異状のあるものについては、矯正視力について測定する。
2 手指を失つたものとは、おや指は指節間関節、その他の手指は近位指節間関節以上を失つたものをいう。
3 手指の用を廃したものとは、手指の末節骨の半分以上を失い、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(おや指にあつては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
4 足指を失つたものとは、その全部を失つたものをいう。
5 足指の用を廃したものとは、第1の足指は末節骨の半分以上、その他の足指は遠位指節間関節以上を失つたもの又は中足指節関節若しくは近位指節間関節(第1の足指にあつては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
6 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であつて、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。
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